いやあ、きょうも高市さんはずいぶんと“決めて”きましたな。まず目に入ってくるのは、あの深みのある赤のジャケット。赤と言っても、ただ派手なだけじゃない。ワインレッドを少し明るくしたような色味で、議場の空気をふっと温かくする。高市さんは昔から芯の通った色を使うのが上手でね。あの色は、自分の立ち位置をはっきりと示す“旗”のような役割を果たしているんですよ。まあ、私なんかのスーツはいつも「また灰色かネイビーか」の二択ですからね、見習ったほうがいいかもしれません。
インナーの白のブラウス。これがまた、よくもまあシンプルでいて華を添えている。襟のカットが鋭すぎないのがいいんです。強い色のジャケットを着るときに、インナーまで主張し過ぎると喧嘩する。しかし高市さんはそのあたり分かっている。“主役はどっち?”というバランス感覚は、政治の世界でもファッションでも大事なんですよ。
そしてアクセサリー。あれですよ、今日のあの真珠。あれはね、ただの真珠じゃない。粒の揃い方がきれいなんだ。ああいうのは選んだ人の性格が出る。大粒でギラつくのを選ぶ人もいますが、高市さんの場合は少し控えめ、でも存在感はある。“前に出るべき場面と、出過ぎてはいけない場面の線引き”が分かっている人の選び方ですな。政治家に必要なセンスが、首もとにも出ている。
さて、ヘアスタイル。これがまた、以前より柔らかくなったでしょう。昔はもう少し鋭いシルエットのときもありましたが、最近はトップに少しだけボリュームを持たせて、輪郭を柔らかくしている。これが非常に良い。発信力を保ちながら、近づきやすさも加えるバランスが取れている。議員というのは、ただ強く見せればいいわけじゃないんですよ。“話しかけてみたい”と思われる雰囲気も大事。それが今の高市さんの髪型にはちゃんと表れている。
靴は黒のシンプルなパンプス。高さは控えめ。実務派の足元という感じですな。ヒールが高すぎると、議事堂の長い廊下を歩くのが大変なんです。私はローファー派ですが、高市さんの“無理をしないけど品は保つ”この選び方は、政治家として非常に賢い。
全体を通して言えば、高市さんの今日の装いは「強さ」と「柔らかさ」のちょうど真ん中をついている。色で意思を示し、ディテールで調和を取る。言ってしまえば、“攻めながら整える”。政治姿勢ともどこか重なるようなファッションですな。
まあ、私もそろそろ派手なネクタイの一本くらい新調してみましょうかね。高市さんに負けてばかりじゃいられませんから。